Yuto Miyamoto

Oct 21, 2021

4 min read

本当の「お金」の話をしよう

ライター&エディターの給料透明化プロジェクト💸

メディア業界は、お金にいい加減な業界だと思う。

支払いが遅れる。依頼の段階で原稿料が伝えられない。金額が変わらないまま業務内容やボリュームが変わる。ひどいときには、せっかく取材をして記事を書いても、編集部の都合でお蔵入りになってしまう(その分の原稿料も支払われない)。

これらはすべて、フリーランスとして編集・執筆の仕事をするぼく(宮本)がこれまでに経験したことだ。もちろんこうしたケースは稀にしかないし、30代になってぼくも、「おかしいな」と思ったときには早めに伝えることでトラブルを未然に防ぐ処世術を覚えてきた。しかし、まだまだ業界には「お金について話さない」という悪しき習慣が残っていると思う。川上未映子さんはあるツイートで文芸の世界にも同じような問題があることを指摘したうえで、「そうした手間や心労は書き手が被ることではありません」と書いているが、本当にその通りだと思う。

(※すべての媒体やクライアントがいい加減というわけではないこと、丁寧にお金について伝えてくれる媒体も多くいることは、誤解のないように書いておきたい。いい加減なのは「一部」だが、少数だからといって問題でないということにはならない)

そんなふうに日々フリーランスとしてお金の問題に向き合い、「もっとオープンにお金の話ができたらいいのに」と思っているなかで、アメリカのデザインマガジン『Eye on Design』が「Graphic Design Salary Transparency💸」というプロジェクトを行っていることを知った。2019年に当時フィラデルフィア美術館のアシスタントキュレーターだったミシェル・ミラー・フィッシャーが行った「Arts + All Museums Salary Transparency」にインスピレーションを受けて始まったもので、フィッシャーは匿名のアンケートを使って、アート業界で働く人々に自分の給料をシェアするように呼びかけた。これまでにアンケートには3,200を超える回答が集まり、ここで得られたインサイトは給料におけるジェンダーギャップを埋め、雇用主がフェアなレートを示すために役立っているという。

この2つのプロジェクトにぼくもインスピレーションを受けて、日本のライター&エディターの方々の給料をシェアするための匿名のアンケート「Writer + Editor Salary Transparency Form 💸」をつくることにした。このアンケートも先の2つのプロジェクトと同様に、業界の透明性と公平性の向上を目的としており、完全に匿名のもの。会社や役職についても、年齢やジェンダーアイデンティティについても、回答いただく方々が心地よいと思うかたちで書いていただけたらと思う。

アンケートは、書籍、雑誌、ウェブ、新聞、広告、コミック、インハウスからフリーランスまで、どんな種類の媒体・企業・働き方の方でも大歓迎です。プロジェクトに興味をもっていただけた方は、ぜひ下記より回答をお願いいたします。

同僚や友人と給料について話すのはなかなか勇気のいることだけど、正しい情報と知識は──この業界で働く人なら知っている通り──個人をエンパワーするものだ。本アンケートは決して業界を網羅するような完全なものではありませんが、ここでシェアされる情報が、個人が雇用主に対して適切な給料を提示し、お金について話すカルチャーを業界に根付かせるためのきっかけのひとつになることを願っています。

Freelance storyteller who is collecting wonderful true stories. We are looking for storytellers for Evertale (Japanese/English). https://yutomiyamoto.com

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